中国の重要文化の一つに「お茶」があることは皆さんご存知の通りですが、特に南部地域のお茶へのこだわりと愛情はこの地に住んでいると日々強く感じます。コーヒー派の私は知りませんでしたが、広州市に中国最大(世界最大)の取引量を誇る茶葉卸市場があります。お茶文化への理解を少しでも深める為に訪問してみました。

【Check Point】
広州11号線 ”石囲塘駅”。
場所は以前に投稿したライチ湾景区の川を挟んだ反対側に位置します。

【きっかけ】
Baiduの地図を拡大した際、このエリアの店舗が表示(紫色の●)で、なんと90%以上の店舗に「茶」の文字がありました。
隅から隅まで”Cha、Cha、Cha”
♫~I wanna dance do you like 茶っ,茶っ,茶っ~♫
~by石井明美(1986年:男女7人夏物語)
古ぅ~っ!
ピカピカの広州11号線

【環状線】
なんと11号線は2024年12月に開通したばかりの環状線。内回り、外回りの区別になっています。
”大江戸線かっ?”って思いきや、大江戸線は回ってないですね。
実は完全なる環状の地下鉄は、名古屋の名城線や大阪環状線など、希少であることを知りました。

【石囲塘駅~お茶のオブジェ】
さっそく”お茶のオブジェ”が迎えてくれました。
急須から注がれているお茶からニセの湯気が立っていてシャレています。

【駅構内】
天井、床、壁、ぴかぴかです。
しかし後追いの路線なので、既存の路線より更に地下深くを掘っているので、プラットホームまでが遠いです。調べた範囲では地下約40m。

【トイレ】
トイレは不衛生なこの国でもこんな感じです。
ホテルかと思いました。
まぁ、ちょっとの間だけでしょうけど。
あ~っ。

【お茶の紹介ブース】
構内にお茶を紹介するブースまで設置してありました。(この時は特に活動はありません)
芳村茶業城

【広東芳村茶業城】
地上へ上がるといきなり巨大市場があります。
”広州”ではなく”広東”の名称が威厳を主張しているかのようです。
(茶業城は大通りの北側、主要エリアは手前の南側です)

【茶業城】
中央入口から入るの吹き抜けになっています。
1~3階の360度、ほぼ全てお茶を扱う店舗です。
なんと~ビルの中は”お茶の香り”で充満しています。初めての経験です。

茶器や茶台なとの関連商品を扱う店舗も多いです。
日曜日だったので人は少ないですが、店舗の約6割くらいは営業していました。

【錦桂茶葉市場】
茶業城の裏に更に重なるように市場があります。

市場内は写真のような路地が何本も連なっています。
箱に入れてあれば見た目は美味そうですが、袋に直接入っていると”プラ部品のゲート廃材”のようで笑えます。



急須など煩雑に並べてありますが、近くで見るとどれも精巧に造られていて、芸術品を鑑賞している気持ちになります。
あっ、好きな方にとっては、そもそも芸術品ですね。

【小出しパックに包装する自動機】
パック抽出→開口→計量茶葉注入→ポンプで真空吸引→封止→カゴへ。
面白い~!、しばらく立ち止まって繰り返しの動きを観察してました。
石囲塘のもう一つの顔(広東省最古の鉄道駅)

迷子にならぬようにスマホの地図ナビで位置確認していて、地下鉄ではない別の駅の存在をしりました。
Baidu~ると、石囲塘駅は広東省最古の鉄道駅の跡地であるとの事。
これは行くっきゃな~い!
と、そのまま地図に従ったものの、付近は荒れた工事現場でした。

ナビの該当位置には、確かに駅名表示だけはありました。はて? 更に奥に進んでみます。

あ~っ、工事現場の鉄板柵の向こうに!
もしや?
周囲は鉄鋼の廃材だらけです。しかも、
「侵入危険!この先は自己責任で!」と、
柵に注意書きがありました。
怪我の注意を促す表記だと思いますが、人の気配がないので山賊でも出てくるのか?と怖いです。

ビビリながら柵の中に入りました。
倉庫のような建物です。等間隔の間仕切りがあり、全てシャッターが閉まっています。
砂利に埋もれていますが、うっすら線路が確認できます。

背面側にも小さい倉庫のような駅がありました。
こちらは線路がはっきり確認できます。

工事をしている様子もなく、単なる廃墟です。
勿体ないですね。

入ってきた反対側の通りから、逃げるように去ります。
寮のような古い建物がありました。
人が住んでいる気配はありません。
出口に古びた掲示板があったので、事務所の建物か、鉄道の仕事に従事していた人々が住んでいた宿舎かもしれません。(想像です)
【石囲塘鉄道駅跡】 広州に現存する最も古い鉄道駅。1898年清政府とアメリカの会社が借款契約を結び、粤漢鉄道(広州~三水)を建設し1903年に完成。広州と佛山、三水を結び、広州の貿易商路の繁栄に貢献。また労働者階級が帝国主義や官僚資本の圧迫に抗い、革命を起こした歴史の場面に登場します。駅が設立された初期には、毎日数千人の旅客が利用していました。(baidu抜粋)
再びお茶市場に戻ります

駅の脇に”芳村茶葉城”のオブジェがあります。
石像がどなたなのか?解りませんが、なぜか横にSTAR-WARSのヨーダ ?かなぁ~
お茶が宇宙を征服するってこと?
長くなってしまったので、すみませんが一旦ここで区切ります。m(_ _)m
後編に続く
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