蓮花山旅游区(前編)

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中国広東省にいらした事のある方は、「蓮花山」と聞くと深セン市を連想される方も多いと思います(私もその一人でした)。「泥中の清蓮」と言われる蓮の花は仏教や儒教の象徴的な花であり、同じ地名が広東省以外にも幾つか存在するのではないかと思います。


ここ広州市にある「蓮花山」の特徴は、2000年以上の歴史をもつ古代の採石場跡地で、その後の年月の浸食にと重なって神秘的は景観を創り出した美しい山です。 行ってみましょう~!

【Check-point】
地下鉄の路線外なので、以前に肇慶市で紹介した高速鉄道の”恵州肇慶城軌線”の広州蓮花山駅が最寄りです。

(駅名の頭に”広州”があるのは”深セン”と区別する為だと思います)


【北滘西駅】(佛山3号線からの乗換え)
高速鉄道の駅ですが、快速は停車しません。

高速鉄道の駅なのに駅ビルどころか、駅の周りにはコンビニすらありません。

予定の乗車時間は30分。料金は片道20元。

広州南駅からだと15分の近距離です。
新幹線の東京で乗車して新横浜で下車するような感覚でしょうか。

【広州蓮花山駅】
周りに何もありません。まぁ、新横浜駅も出来た当時は超ぉ~田舎でしたからね。

事前調査では路線バスが1本通っているようでしたが、バスが来る気配が無く、ハローバイクも見当たりらないので迷わずテキテキ~!(白タク)

山にお寺があるらしく、道のりの途中でお供え用の花屋さんを多く見かけました。

【旅游区入口の花売りさん達】
テキテキ雑談の中で運転手さん曰く、「観光者がお花を買ってお供えしても、彼女達はそれを夕方に山から持ち帰り、翌朝また売るんだよ~」と。

まじでぇ?~バチがあたるんじゃないの?
まぁ産業も少なそうな村なので、それも特徴の一つかもしれません。とほほ。

入場料70元を支払って、いよいよ入山です。
入山といっても登山では無いですが。

蓮花山旅游区(国家4A級)

旅游エリアに着くとさっそく池が出迎えてくれました。

【睡蓮と採石跡の関係】
採石場跡の断崖が、水に浮かぶスイレンに似ていることで旅游区は蓮をテーマに造られているそうです。

季節は真逆でしたが、睡蓮が少しだけ咲いていました。

ここは人口で造られたような”睡蓮の小さい池が点在しています。夏の季節には綺麗なのだと思います。(背景も採石跡だと思いますが、スイレンに似てるかなぁ?)

亭も”花の鑑賞”に適した配置に造られているようです。

観光客がエサを与えるからか?たくさんの猫が集まってきました。

ごめんね、今回は君たちが主役ではないのよ

断崖が至る場所で観られます。
すこし怖いです。。。

【仙境湖】
「仙境」や「浄土」の象徴として築かれた湖とされています。仏教徒にとって浄土を目指す象徴的な場所で、自然の美しさや静けさが、修行者にとって仏教の教えに従って精神を清めたとされています。(baidu抜粋)

【朝聖亭】
仏教の修行者や参拝者が”聖地”を訪れるための亭とされています。「朝聖」は信者が神聖な場所を訪れ、清浄を求める意味。蓮花禅寺の近くに建設され、参拝者がこの寺院や周辺を巡礼するために使われるそうです。(baidu抜粋)

朝聖亭のから臨む蓮花禅寺~

蓮花禅寺は晋代に創建され、現在まで約1600年の歴史を持っています。
寺内に安置されている千手千眼観音は”全ての衆生を広く救済する”と言われています。(baidu抜粋)

【蓮花禅寺 大雄宝殿】
巨大で色も鮮やかです。

多くの花がお供えされているの見て、テキテキの運転手さんの言葉が頭に浮かびました。う~っ

【望海観音】(金箔銅像)
高さ約41m。金箔の銅像としては世界最大と言われています。 すごい迫力だ~!

建設財源は社会福祉基金と多数の信者の寄付だそうです。

石碑が像を囲んでいます。
正に観音を象徴する文字が刻まれています。

【祈福帯】
お願い事をする紅い帯で木の枝が垂れ下がっています。強風で枝が折れたりしないのでしょうか?(神だから心配するな~って言われそうですが)
帯は”許愿带”とも呼ばれるそうです。
なるほど~願いは神や仏に許されて叶うのですからね。(いつの間にか信者~?)

ところで、手の届かない高さにはどのようにして結ぶのでしょう?

何やら前方に鳥居と塔が見えてきました。

【霊耀九天牌坊】
鳥居は蓮花禅寺への入り口でした。
(あ~っ、逆から来たんだ:汗)

”風雨常調順調”などの文字が書かれています。

【蓮花塔】(広東省の文化財保護単位、文化遺産)
「省都の守護塔」として「海の入り口を封じ、省都を守り、文運を興す」という意味が込められ建設されたとのこと。明清時代の広州港は中国最大の貿易港で、狮子洋(次の写真の河)は、海外と広州を結ぶすべての貿易船が通る水路であり、蓮花塔は広州港の出入り最初の航路標識としての役割を果たしていました。塔の高さは50m、外観は9層、内部は11層。最上層には孔子の石彫像が祀られています。
1938年に日中戦争で大きく破損しましたが、1982年に修復。(baidu抜粋)

塔に登ってみました(料金2元)
遠く見える河が海外貿易の玄関~狮子洋です。

【煉瓦造りの螺旋階段】
説明文にある”外9層、中11層”ってなに?と、思いましたが登って解りました。

一部の階が完全螺旋ではなく、通路で反対側に移る”半円螺旋”の構造でした。
(自作CAD図:笑)

設計図を見てみた~い♡

蓮花城~城趾

【蓮花城】
でたーっ!(城塞フェチ:笑)

清代の1664年に建設され、約400年の歴史を有する城塞です。

鄭成功が台湾を奪還した後、清政府は彼の東南沿岸への侵攻を警戒し、沿岸封鎖と沿岸住民の強制移住を命じました。その一環として、見張り所として蓮花城が築かれました。
・アヘン戦争時(1839年~1842年)清とイギリスがここで密談を行い「善後事宜章程」を締結。
・太平天国の乱(1851年~1864年)反清勢力の指導者:陳顕良が、蓮花城を拠点として駐留。(説明書引用)

城内は博物館になっています。

出土品の展示

天津の大沽口の戦いでイギリス・フランス連合軍と戦った歴史などが展示されていました。

(もちろん他の部屋に日中戦争の展示もありました)

城塞にを歩いて回れるようになっています。

【迷路】 なんと~っ、迷路が!
この迷路は三国時代の諸葛亮孔明の戦術である「八陣図」を参考に造られたらしく、八陣図は軍事陣形で戦場での配置を八つの形に分けたフォーメーション。
その戦術の知恵を訪問者が体験できる事が目的に造られたそうです。(baidu抜粋)

うむ~っ! 八陣図との相関が理解できず(泣)

人と大きさを比べると迫力あって壮麗です!


後編は旅游区の目玉である”採石場跡と自然の共演”を紹介します。 失礼しました~!


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