以前に紹介した公園で”流花湖”や”東山湖”は水の流れがない景観湖であったの対し、海珠湖には独立した水系があって、なんと周辺の河川への給水機能や大雨時の貯水、エコシステムの維持などの役割を担っている環境問題に対応する機能を持つ公園となっています。(Baidu引用)

【Check Point】
アクセスは地下鉄広州3号線:大塘駅
駅のすぐ東側が公園北門です。
地図で見ると確かに6本の河川がタコ足のように広がっています、「一湖六脈」と呼ばれる構造で周囲の水をコントロールしているとの事です。
公園周辺

住んでいる場所からも比較的近い海珠湖公園。外周にお掘りがあるようなドーナツ状の変わった形をしています。一周約2.65Kmで1年を通して様々な植物を観賞できます。

【大塘駅】
金魚?のような飾りがお出迎えです。
スマホ地図で、公園の西側に「ドラゴンボート博物館」を発見したので、先にそこに目指します。

【水害・干ばつ防御センター】
公園と逆方向の西側に出ると、水を管理する”防御センター”があります。

【水門の動力部】
数十年に一度の大雨を想定した場合に、湖の貯水機能で海珠区エリアの水位を10cm下げる能力があるそうです。
10cmだとあまり役に立たない印象を受けますが、逆に自然災害の脅威がわかります。

防御センターの沿革や、過去の水害の実例などがパネルで紹介されていました。
干ばつの際には湖から河川の上流に水を送る機能があるというのが驚きです。

【龍舟博物館】
建物の前の河畔にボートがあります。近くで見るとその長さに驚かされます。

入口が見つかりません。
大会のトロフィーなどが展示されている建物に辿り着きましたが、博物館の入口が見つかりません。
まさか~っ!これだけ? 15分程入口を探して周囲を歩き回りましたが博物館らしき施設には入れませんでした(泣)

河畔にはボートを実際に体験できるような施設がありました。是非体験してみたい意欲はありましたが、一人ではどうにも。。。
仕方ないので船首の”龍の頭”を直接触ってみました。それも人生初体験ですから。笑

大通りの向かいに歴史感ただよう古い建物がありましたが、看板をみるとビジネスホテルでした。
寄り道せずに、とっとと公園にいきましょう。
海珠湖公園

公園北門の広場

写真右の形が特徴的な街灯が広場に点在していましたが、街灯の支柱に牡丹の彫刻がありました。
牡丹の花がデザインの元になっているようです。

公園北門よりドーナツ状の島に入る橋を渡る際に遠方にお城のような建物が見えました。
おっ、なんか行ってみたい。

ドーナツ状の公園に入るのは止めて、一旦大通りを東に向かい、お城のような建物を目指します。
結局~寄り道

お~っ、秀吉~っ!
(そんなバズは無いですが。。。)
広州公共文化センター

華南地区の文化を紹介するテーマパークのような場所でした。
せっかくなので覗いてみましょう。
(入場料~無料)

”海珠湖公園”の東隣りの外側に位置しますが、景色は同化していますので、公園の一部と言ってよいと思います。

【正骨の歴史紹介】
うぁ~!二人がかりで腕をもごうとしている~(こわっ!)
と、思って説明書きを読むと正骨(日本では整骨)の歴史の説明でした。よかった~ぁ
明清時代の広州の反乱時期に武術と治療が融合した手法が発展した様子が書かれています。

曇りの天気が少し残念ですね

周囲の全ての建物が国家級文化センターとして2021年に無形文化遺産として認定されたとの事。
(下の写真も含む)
しかし、訪問当時に入館出来る建物は中央にある
文化館だけでした。



文化館を横の庭園から望む
文化館(展示)
文化館の展示はお城の各階(1階~5階)に渡り、様々な工芸品が展示されています。

【拼镶工芸】
象牙の彫刻と接合を巧みに組み合わせ、もとの原材料より遥かに巨大な彫刻品を造るとの事です。(説明書き引用)

深い凹凸が実現できるのは、彫刻物を何層にも重ね合て接合するためで、多いものは10層にも及ぶとのこと。近くで観察しましたが、繋ぎ目らしきものが確認できませんでした。
非常に精巧に造らてています。素晴らしい~っ!

象牙を加工する機械
切断や研磨が出来るような構造になっていました。機器の劣化が激しかったので、まさか人力か?と疑いましたが、駆動元をたどるとモータが動力源でした。

【北海貝彫】
北部湾の貝類を原材料として、貝殻の天然の色合いや模様を活かし、彫刻、組み立てなど、作られた芸術作品。
浮き上がる立体感がとても美しいです♡

【広彩】
広州彩磁とも呼ばれ、中国の輸出磁器の主要な品種の一つで、300年以上の歴史があります。
陶磁器の歴史は広州の代表ですね。

【広式紅木宮灯】(中央のランタン)
絵画、木彫り、ガラス工芸の複合芸術品。
ガラスの絵は色鮮やかな手描き。
いかにも中国っぽい工芸品です。2009年に広東省級無形文化遺産に登録されました。

【広州檀香扇】(写真中央)
ガラス越しなので香りは体験できませんでしたが、扇は清代からの歴史があります。
輸入された檀香木を原料とし、香りは濃厚で持続性があるとの事。扇骨に非常に精巧な模様が彫られています。
加工技術は2009年に広州市級無形文化遺産認定

各階の外周は広州市を眺望できる展望廊になっています。
遠方にみえる四角い窓のようなビルが気になります:笑
(後に地図を辿ってビルの正体が解ったので、別の機会に紹介します)


別の階では中国の伝統楽器を紹介する場所もありました。
なかなか公園に戻れないので、文化館の紹介はここまでにします。
周辺庭園

工芸品を展示する以外での文化センターの機能として、庭園などを通じて中国の文化に接する場所を多く提供しています。
写真:紫陽花庭園

【広府園】
文化館の南に位置する最初の庭園エリアです。


文化センター内には、広府園を含めて4箇所の大きな庭園があります。海珠湖公園には一瞬だけ足を踏み入れて、寄り道が長くなったので一旦ここで区切ります。(タイトルと内容が異なってしまい恐縮です)
後編につづく
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