広州円ビルはコインでは無かった

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短期出張などで広州や佛山に来られた方なら、ほとんどの皆さんが目にされるであろう广州圆大厦(広州円ビル)。
最初は”5円玉”に見えたのでビル建設デザインは硬貨がモチーフだと思っていました。
最近になって硬貨ではないという情報を得てちょっと調査しました。


【Check-point】
広州円ビルは広州市と佛山市の境界付近に位置して、ビルへのアクセスは広州市から、対岸からのビューは佛山市という場所に位置します。


【まずは広州側からアクセス】(1/6)

広佛線の西塱(xiliang)駅から滴滴で。(約18元)。西塱駅には江楠荔塱市場(広州市最大)があり、門外で既にヘビなども売っていた上に、ニオイが強烈過ぎて、怖くて中には入れませんでした。
(後日別途調査)


【実物の迫力は凄いです】(2/6)

高さ138m~黄金に輝いています。
金融関係ではなく、プラスチック取引関連のビルです。

↓は正門です。門衛さんに制されて中には入れませんでした。「トイレ貸してください」といったら、「河の方向を指さしてその辺でしなさい」と。あれ~ぇ


【モチーフ説の候補】(3/6)
イタリア人がデザインしたそうですが、モチーフの候補は調べた範囲で以下でした。

A:南越王の玉壁
南越国は秦から漢の時代の約100年間を5人の国王が華南地区の主要部分を支配していた王朝政権で、
王の墓に祀られた玉壁をイメージしたと言われています。(全直径と穴径の比率も酷似しています)


B:銅鑼(ドラ)~説
言うまでもなく”どら焼き”のドラ。中国の伝統打楽器で開業セレモニーなどで見かけます。黄金に輝くイメージも合致しています。


C:水車~説
水資源が豊かな玲南ですし、ビルの側壁のギザギザが水車の羽根に似ています。

D:硬貨~説
私だけだったりして。。。

(左と下の画像例はgoogleとBaiduからの引用です)


個人的な考察にまりますが(不自然な箇所がないA:を除いて)。。。
B:銅鑼は中央に穴がありません。
C:水車で得られる動力と玲南で実際に栄えた産業(窯業)が合いません。
D:中国では「天円地方」(天が丸で地が四角)という哲学から、古代の貨幣は外周が円形で穴が四角(和同開珎と同じ)のものが主流です。

以上からA:王の玉璧”が最も有力な説と思われます。
(硬貨のつもりで「金運上がりますように~」と、手を合わせていた自分はなんだったんだろう~:笑)


ビル側から対岸のマンション群を見る限り、向かいからの眺めは素敵なのだとおもいます。
では、折角なので佛山側からもチェックしましょう!


【佛山側からのVIEW】(4/6)

水面に反射して造られる「8の数字」が大切です。
(ご存知の通り、8は「発」の発音に似ていることから発財/発展など好まれます)

モチーフがコインではないにしても、縁起ものビルであることに変わりないようです。良かった!

ライトアップしたビル画像は以下です。↓

(参考までに”广州圆”でBaidu検索すると更にきれいな写真がネット上にたくさんあります)



【佛山側の南浦駅前】(5/6)

佛山側のからのアクセス駅を経由して帰宅します。
駅前はとてもオシャレです。


【まとめ】(6/6)
結局のところ円ビルのモチーフ何であれ、各自の好みでオケということなのかもしれません。中には中秋節の月餅に見立て”月餅ビル”と呼ぶ人もいるらしいです。偶然にも↑南浦駅前の広場にある月面オブジェが印象的でした。私は今まで通りコインと思って拝み続けます(笑)


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